シンガポールと言えば、近未来的な巨大建築物や無数の高層ビルがそびえ立つモダンな都市景観が有名。「自然に戻って過ごそう」をテーマに旅行を計画する時、一番に思い浮かぶ場所ではありません。しかし、場合によっては、この先進的な思考の国が「ガーデンシティ」と呼ばれることがあるのです。しかも、良い意味で!
718.3km²と国土面積の小さいシンガポール。意外にも、300ヶ所以上の公園、4ヶ所の自然保護区、2ヶ所の原生林保護区が200kmのパークネットワークでつながっており、驚くほど豊かな緑があふれています。通りには街路樹が並び、橋や高架橋までもがあざやかな花で彩られており、都会の中で自然の美しさが爽やかに演出されています。
ガーデンズ・バイ・ザ・ベイ
環境に配慮することは、シンガポールの公式のライフスタイルと言って良いでしょう。シンガポールの「クリーン&グリーン」をテーマとする緑化政策は1963年までさかのぼります。当時の首相、リー・クアンユー氏が生物多様性と国の自然遺産を保護するという公約を示すものとして、ファラー・サーカスに黄牛木を植樹したことから始まりました。このビジョンはシンガポールの都市開発計画の指針となり、環境を考慮した建築法(たとえば、人口1,000人当たりの公園面積を0.8ヘクタールとする規制など)は現在も厳守されています。
自然は大好きだけど、アウトドアを楽しむ場としてシンガポールをリストに入れたことのない人は、考えを変えましょう。緑豊かな国、シンガポールは、コンクリートジャングルではなく、ジャングルと呼べそうです。2つのアソシエート・リゾート*(いずれもノベナにあるRamadaとDays Hotels Singapore at Zhongshan Park)は、自然の恵みをすべて活かした絶好のロケーションにあります。
ガーデンズ・バイ・ザ・ベイ
シンガポールの「必見」スポットのリストは人によって少しずつ違っても、ガーデンズ・バイ・ザ・ベイは、ほとんどの人のトップ5に入っているはずです。マリーナ貯水池と隣接するウォーターフロントに位置し、手入れの行き届いた芝生、造園技術を駆使した美しい庭園、熱帯のヤシの木を誇る庭園は、シンガポールの「クリーン&グリーン」政策において重要な役割を果たしています。
シンガポールの創造性と革新性を忠実に再現したガーデンズ・バイ・ザ・ベイは、芸術的で未来的な園芸のランドマークです。普通の庭園のイメージとは違い、園内には16階建ての高さにも相当する垂直庭園「スーパーツリー」が立ち並んでいます。太陽光発電用のソーラーパネルを含め、持続可能な機能と材料で作られた人工木です。日が暮れたら、草の上にピクニック用のブランケットを広げ、のんびり寝転びながら、「ガーデン・ラプソディー」を鑑賞しましょう。スーパーツリーの林冠で光と音楽の華やかなショーが繰り広げられます。
ガーデンズ・バイ・ザ・ベイの「ガーデン・ラプソディー」
ガーデンズ・バイ・ザ・ベイには、このほかにも見逃せないアトラクションがありますので、チェックをお忘れなく。たとえば、さまざまな環境を人工的に再現した2つの巨大ドームは必見です。「フラワー・ドーム」は、カリフォルニアやスペインなどの涼しく、乾燥した地中海気候を模したもので、32,000本以上の植物が植えられています。霧に包まれた「クラウド・フォレスト」は、生い茂る緑に覆われた海抜2000m級の35メートルの山の熱帯高地や世界最大の人工滝を再現しています。
ガーデンズ・バイ・ザ・ベイでは、さまざまな環境を人工的に再現した2つの巨大ドームを体験できる
海抜2000m級の熱帯高地を再現した神秘の森、クラウド・フォレスト
クラウド・フォレスト・ドームにある世界最大の人工滝
ウビン島
温暖で湿気の高いシンガポールの気候は、ビーチでのんびり過ごす旅への憧れをかきたてます。チャンギ・フェリー・ターミナルからボート(片道2.5SGD)で10分の場所には、熱帯の楽園、ウビン島があります。地元の民間伝承では、数百年前、ブタ、ゾウ、カエルがシンガポールとマレーシアの間の海峡を泳いで渡っている時にこの島が形成されたと言われています。動物たちは、マレーシアのジョホールに辿り着けなかった者は石に変えられるという約束を交わしました。動物は3匹とも自分の泳ぎを過信していたため、途中で溺れたゾウとブタはウビン島に姿を変えられてしまったのです。同じように途中で力尽きたカエルは、ウビン島近くの巨大な岩を持つセクドゥ島(カエル島)になりました。
観光客が少なく静かな島は、避暑地には絶好のロケーション。自然やエクササイズが好きな人にとって究極の日帰りスポットです。濃い緑が生い茂る熱帯雨林、ひんやり涼しいマングローブの森、砂浜など、豊かな自然に恵まれた島を観光するには、徒歩か自転車をおすすめしますが、タクシーもご利用いただけます。
野鳥
自転車道を進み、手つかずの自然が残る貯水池を探索。島の住民が管理するこじんまりしたセンサリー・ガーデンには、豊かに実ったハーブや野菜の畑が広がっています。途中でイノシシやサル、野鳥などの野生動物に出会うチャンスもありますので、カメラを持っていくのを忘れずに。
観光情報センターでは、島の歴史を紹介しています。また、美しいビーチフロントへ続く海岸沿いの曲がりくねった遊歩道からは、息をのむシンガポールの景観を一望することができます。本土に戻る前に、島のレストランで派手さはないけれど、おいしいランチを取り、ビールでのどを潤しましょう。
ウビン島の遊歩道
マクリッチ貯水池
RamadaとDays Hotelsから約4キロの場所にあるシンガポール最古の貯水池は、のどかな庭園、公園、豊かな自然、動物保護区に囲まれています。マクリッチ貯水池は、草の生い茂る川岸で朝のピクニックをしたり、釣りやカヤックを楽しむには、絶好のスポットです。
刺激を求めるアドベンチャー好きの旅行者には、熱帯雨林の中を歩くマクリッチトレイルがおすすめです。11kmにもおよぶトレッキングコースで、野生のサル、リス、ヒガシ・ウォータードラゴンなどが生息しています。公園内の最も高い地点を結ぶ250mの長さの吊り橋からは、緑豊かな熱帯雨林を鳥になった気分で俯瞰することができます。公園から見えるところに高層ビルは1棟もなく、ここが世界で最も人口密度の高い都市の1つであることを忘れてしまいそうです。
シンガポール動物園のハイキングコース
(Annie Lyons)
*CLUB WYNDHAM ASIA会員は、クラブのデベロッパーであるWyndham Vacation Resorts Asia Pacific (HK) Limitedが提供する追加特典「アソシエイトリゾート」で、魅力あふれる様々なホリデー先に滞在しながら、ご旅行をお楽しみいただけます。リゾート施設、客室の設備、スタンダード基準が異なる場合があります。一部の宿泊施設では、最低宿泊日数が設定されている場合があります。リゾート施設は、いつでも予告なく、内容変更やリストから除外される場合があります。